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前回まではどんな仕事なのか大まかな説明をしてきましたが今回は資格についての話です。
鳶に限らず建築業界で働く以上スキルアップのためにも資格取得は重要になってきます。
資格を持っていないとその作業に「従事すらできない」といったことがおこります。
なので資格を取って満足してしまわずに、そこからが「スタート」という心構えがよろしいかと思います。

玉掛け

おそらく鳶を始めてから最初に受ける技能講習はこの「玉掛け」と呼ばれるものではないでしょうか?
今玉掛けの資格を取ろうと思いこのページに来た方は、普段気性の荒い人たちにもまれながら苦労していることだろうと思います。
ですがそんな人こそこの資格を取り、先輩たちに引けを取らない技術を身につけていけたらいいと個人的に思います。
鳶をやるうえで安全かつスピーディーな玉掛けは特に輝く技となります。

玉掛けってどんな資格?

建築現場でよく聞く「玉掛け」ですが、そもそもどんな資格なの?という方もいるでしょう。
この資格には技能講習(1t以上の玉掛けができる)と特別教育(1t未満までの玉掛けができる)の二種類があります。
簡単に説明すると重量物をクレーンで吊り上げる際、吊り荷にワイヤーをかける作業だと思ってください。
また吊り荷をA地点からB地点へ移動した際、B地点でワイヤーを外す作業(玉外し)も有資格者の作業になります。

なんか簡単そうじゃん!と思った人もいるかもしれませんが、これは重大災害に直結する危険な作業になるため絶対に甘く見てはいけない作業です。

資格取得に向けて

それではここから実際に資格取得に向けて。
今見ているほとんどの方は技能講習の1t以上を取ることと思いますので、その前提で話をしていきます。

この講習は3日間に分けての座学と実技の講習を受け最後に試験もあります。
中には落ちる人もいるようですが、基本的な読み書きができよっぽど授業態度が悪くなければ受かります

取得費用の相場は25000円前後となっています。

一日目は座学

講習初日は教室での授業となり、クレーンに関する知識などを学び、9時ごろから17時くらいまで続きます。
さすがに普段外仕事をして人からすると眠くなってきますが、そこは堪えて真面目に取り組みましょう!

二日目は座学と試験

力学や関係法令、玉掛けの仕方などを学び、この日は最後に筆記試験があった記憶があります。
試験内容としては、授業で習った玉掛けの基礎的な問題質量目測でした。
質量目測は鋼管やコンクリートブロックを見て「大体の重量を試験用紙に記入する」といった形になります。
この二日間の授業を普通に受けていたら、特に問題なくクリアできる内容となっています。
ちなみに私が受講した日は全員合格でしたので、そこまで気構えせずとも受かる試験であることがお分かりいただけるかと思います。

三日目は技能講習

いよいよ最終日となりました。
二日間の学科授業を終え、今日は屋外で実際に玉掛けを行い、開始地点から目標地点へ荷を動かす作業をしていきます。
ここではスムーズな玉掛けを身につける講習というよりは、玉掛け作業を安全に行うための講習と考えるといいでしょう。
あくまでこれから玉掛けをしていく人たちで、不慣れなことは当然であるため萎縮せず取り組みましょう。
途中休憩も挟みながらですが、一日外での講習になるので暑い日はこまめな水分補給も忘れずに!

まずは全員で合図の練習を行います。
合図方法はいくつかありますが、ここでは手合図の一番オーソドックスなやり方を覚えます。

人通り合図方法を覚えたら、次は実際に玉掛けを行い揚重作業を行います。
三人一組(二人が玉掛け作業、一人が合図者)をローテーションで行う講習になっており、使用重機はラフタークレーンでした。
何度か練習をしたら最後に実技試験となり、合格すれば晴れて玉掛けの資格取得となります。

まとめ

いかがでしたか?
今回の講習では

  • 安全な玉掛け手順を学ぶ
  • 実際のスキルアップは現場で場数を踏んでいくことが大切

知識を深め技術の向上を図る事であらゆる事故は未然に防ぐことができるものと考えます。

また現場ではたくさんの人が働いており、皆さんと同じようにその人たちにも家族がいます。
自分自身はもちろん、周りの人たちに悲しい思いをさせないためにも、この作業の重大性を理解をし確実な作業を心がけましょう。

それでは今日もご安全に

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